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Onlabの2022年の活動を振り返る「web3、ESG経営支援」もスタート、次の新しいチャレンジへ

ESG体制強化にweb3も開始。新しいことずくめの2022年Onlabを振り返る

Open Network Lab(以下「Onlab」)は「世界に通用するスタートアップの育成」を目的にSeed Accelerator Programを2010年4月にスタートし、これまでに数々のスタートアップをサポートしてきました。2022年最後の記事となる本稿では、Onlabの2022年の活動をダイジェストで振り返ります。

1月

BioHealth Dementiaプログラム実施

https://onlab.jp/programs/biohealth-dementia/

Onlabの姉妹プログラムの一つである「Onlab BioHealth」。3回目はエーザイ株式会社をパートナーに迎え「Dementia(認知症)」をテーマに、「Open Network Lab BioHealth Dementia Innovation Challenge」と題して開催しています。オープンイノベーションプログラムとアクセラレータープログラムという2つのプログラムを運営し、認知症の治療に限らず、予防や当事者のケア、医療機関の効率化などの課題に取り組みました。

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3月

「Onlab Resi-Tech」が生理用ナプキンを無料で提供する「OiTr」を支援

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000249.000023393.html

Onlab Resi-Techは、新常態に対応したライフスタイル提案や、安心・安全な暮らし、暮らしを豊かにするサービス、先端技術の活用、不動産事業におけるDX・データ活用などをテーマに開催するOnlabプログラムです。Onlab Resi-Techは、商業施設・オフィス・学校・公共施設などの個室トイレに、 生理用ナプキンを常備し無料で提供する「OiTr(オイテル)」を採択。本プログラムによって、OiTrの取り組みに共感した大手不動産企業各社が、運営・管理する20施設へOiTrを導入しました。同時に複数の大手企業と取り組みを進めることで、社会への普及に要するリードタイムが短縮されました。DGグループでは、どこにいっても女性が安心して生活できる社会インフラの構築を目指すとともに、“Earthshot”を掲げ、地球視点でESGへの取り組みを推進しています。

▶ 既存の空き家等の住宅インフラに対して、自社開発したテクノロジーを導入することで、⾮対⾯での予約、決済、入居ができる宿泊/滞在施設に生まれ変わらせる「StayX事業」に取り組むmatsuri technologies株式会社が、コロナ禍という厳しい時期を乗り越え、大型の資金調達を実施しました。matsuri technologiesは以下の記事でも紹介しています。

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4月

Onlab 第24期 Demo Dayを開催。最優秀賞は貸切バスマッチングのbusket。

https://onlab.jp/journal/24th-demoday-report/

Onlabは2022年4月25日、第24期のDemo Dayを開催。最優秀賞を獲得したのは、貸切送迎バス・シャトルバスマッチングプラットフォーム「busket」を運営するワンダートランスポートテクノロジーズ株式会社でした。バスを発注する側も受注する側も課題が多く非効率さが目立っていましたが、同社はそれをビジネスモデルで解決。事業の社会的意義を上手く主張できたことが受賞に繋がりました。

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6月

「Onlab Resi-Tech」実証事業の成果を公開

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000262.000023393.html

6月には、不動産関連スタートアップを対象としたグローバルな育成プログラムOnlab Resi-Techの実証事業の成果が公開されました。上で紹介したOiTrの取り組みの他にも、水道使用量の削減、防災備蓄の仕組み化、コミュニティ連携、ガラスコーティング剤、3Dインテリアシミュレーションなど、不動産に関するあらゆる課題を解決するための実証実験が行われています。

▶ 会話サマリーAI電話「pickupon(ピクポン)」を運営するpickupon株式会社が資金調達を実施しました。これからも営業電話を分析、可視化することで、営業チームの可能性を最大限に引き出していきます。pickuponは以下の記事でも紹介しています。

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8月

▶ 上でも紹介したOnlab Resi-Techにも参加している、AI建物管理クラウドシステム「管理ロイド」を提供する株式会社THIRDが大型の資金調達を実施しています。株式会社DG Daiwa Venturesや株式会社DGインキュベーションからも出資させていただきました。管理ロイドについては、以下の記事でも紹介しています。

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▶ バーチャルオフィスやオンラインイベントに使える2次元のバーチャル空間「oVice」を開発するoVice株式会社が資金調達。oViceは2021年にも18億円の資金調達をしており、約1年で再度の資金調達を実施することとなりました。Onlab卒業生の中でも、特に成長著しいスタートアップとなっています。oViceについては、以下の記事でも紹介しました。

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9月

web3で次世代のビジネスに挑戦するグローバルインキュベーションプログラム「onlab web3」が始動

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000277.000023393.html

9月にOnlabは、onlab web3を始動させました。web3は次世代の社会アーキテクチャーを創る可能性を秘めており、この分野でのスタートアップを支援するプログラムです。日本のスタートアップ向けアクセラレーター「Born in Japan〜事業を磨き世界へ〜」と海外スタートアップのJapan Entry「Unlock Japan〜海外から日本へ〜」の両輪をコンセプトに、国内外を代表する第一線のweb3のエキスパートに参画いただき、メンタリングやコミュニティを通じて、国内外のスタートアップ・プロジェクトの挑戦を支援していきます。11月には「onlab web3 Global Pitch」を開催しております。詳細は11月の欄をご覧ください。

10月

「Open Network Lab」の支援体制を強化

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000282.000023393.html

2010年に産声をあげ、グローバルで活躍するスタートアップの育成と投資を行う「Open Network Lab(Onlab、https://onlab.jp/)」は、そのノウハウを再構築し、最先端テクノロジーの社会実装に向けた支援を強化します。これまでの「Seed Accelerator」と新たに「Open Innovation」として、スタートアップと各産業との共創により、社会実装を目指します。また北海道、福岡などの主要都市・エリアにおいても、スタートアップエコシステムの構築や地域イノベーションを促進し、最先端テクノロジーの社会実装に向けてスマートシティ構想の社会実装を推進していくほか、9月の欄で紹介したOnlab web3も推進していきます。


Onlab 第25期 Demo Dayを開催。建設業見積りSaaS「GACCI」が最優秀賞

https://onlab.jp/journal/25th-demoday-report/

10月18日には、Onlab第25期のDemo Dayを開催しました。最優秀賞に輝いたのは建設業の見積り業務SaaS「GACCI」を運営する情報ネット株式会社。工事の見積りに関する非効率を解決し、発注者・元請け・下請け企業が活躍できるプラットフォームを作り上げます。

投資先企業へESG経営支援を強化

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000284.000023393.html

デジタルガレージは2021年に「Open Network Lab・ESG1号 “Earthshotファンド”」を立ち上げるなど、ESG関連のスタートアップへの投資を強めてきましたが、投資先のESG経営を支援するための取り組みも加速させていきます。ワークショップ実施後のアンケートでは、ESG経営に対し積極的な姿勢が見られました。またスタートアップ各社からもこんな声が集まりました。

▼ pickupon(ピクポン)株式会社 人事 島 真紀 氏

まずは社内でESGの重要性を理解すること、その上で、事業を通して取り組む社会課題について考えていきたいと思いました。それが社内の共通認識にできたとき、弊社の魅力をより多くの人に伝えられるのではないかと考えています。 ー AIが通話内容の要点を自動で記録・共有する会話サマリーAI電話「ピクポン」を運営

▼ ワンダートランスポートテクノロジーズ株式会社 CEO 西木戸秀和 氏

マテリアリティの設定、事業の全体像を可視化を22年以内に完了し、次回ファイナンスに組み込んでいき、上場前ラウンドからESG指標の取り組みを開始したい。 ー 貸切バス配車・運行管理サービス「busket」を運営

▼ 株式会社セクションL 取締役 多和田 真弥氏

どのようにゲスト(宿泊者)の環境への意識を変えていくかということについて取り組みたいと思っています。旅行中の方は通常よりも環境への意識が少なくなる傾向にあると思います。 ー 長期滞在型宿泊施設「Section L」を運営

11月

「onlab web3 Global Pitch」開催。ノーコードNFTコレクション作成「Dixel Club」とスマートロック認証「wΞlock」が最優秀賞

https://onlab.jp/journal/onlabweb3_globalpitch/

11月4日にOnlabは、「onlab web3 Global Pitch」を開催しました。総勢8組のweb3プロジェクトが「Unlock Japan」「Born in Japan」のテーマに分かれ、ピッチを繰り広げました。最優秀賞を獲得したのは、ノーコーディングで簡単にピクセルアートのNFTコレクションを発行できる「Dixel Club」と、特定のNFT保有者だけがスマートロックを解錠できる「wΞlock(ウィーロック)」でした。今後もweb3のグローバルインキュベーターとも提携し、「onlab web3」を「日本発世界のweb3グローバルエコシステム」となるよう活動していきます。詳細はレポートをご覧ください。

▶ 保護者と塾のコミュニケーション不足を解決する業務管理システム「Comiru」を運営する株式会社POPERが東京証券取引所グロース市場に上場しました。おめでとうございます🎉
POPERについては、以下の記事でも紹介しています。

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12月

Onlab Hokkaido 第5期 Demo Dayを開催

https://onlab.jp/journal/program_hokkaido5th_demoday/

北海道の抱える課題解決に取り組むシード期のスタートアップを対象としたアクセラレータープログラム「Onlab HOKKAIDO」の第5回目が開催されました。最優秀賞を獲得したのは遠友ファーマ株式会社。同社は、細胞表面にある「糖鎖」に着目し、その糖鎖を目印として活用することで、薬剤を特定部位にピンポイントで届けることを可能にする技術を開発しました。

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2022年は従来からの取り組みは継続しつつも、Onlab新体制に始まり、ESGやweb3の取り組みも新たに開始しました。その中で、大型の資金調達を実現するさまざまなスタートアップが登場し、Onlab13期でもある塾専用コミュニケーション &業務管理システム「Comiru」を運営する株式会社POPERは、2022年11月15日にOnlab卒業生2社目となる東京証券取引所グロース市場上場を果たしました。

2023年も引き続きアクセラレータープログラムや投資を中心としながらも、新しいかたちのスタートアップインキュベーションを実現していきます!2022年も大変お世話になりました。2023年もよろしくお願いします!

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