Open Network Lab(以下、Onlab)は「世界に通用するスタートアップの育成」を目的に、Seed Accelerator Programを2010年4月にスタートしました。これまで145社以上のスタートアップを支援・育成してきました。この記事ではOnlabESGの活動とDGインキュベーション OnlabESG1号(通称 Earthshotファンド)について紹介します。
スタートアップにとってESGの重要性なぜスタートアップはESG経営を目指すべきなのか、については前回記事でご紹介しましたが、今回は我々OnlabESGが行っている活動についてご紹介します。OnlabESGとは、Open Network Labが実施しているESG(環境・社会・ガバナンス経営)に取り組むスタートアップのための支援です。デジタルガレージが10年以上に渡り行ってきたスタートアップ支援は、さまざまなビジネスアイデアを持った起業家を育成するだけでなく、その企業が取り組む事業が社会課題を解決するなど、社会的にも大きな価値を生み出すものだと考えています。また我々は事業面だけのスタートアップ成長を促進するのではなく、支援先企業が持続可能な会社組織として社会に貢献していくことも重要だと考えています。
OnlabESGでは、大きく3つの活動を軸に活動しています。1つ目は、ESGの理解向上や業界トレンドを把握するための「調査・研究」、2つ目は、今後予想されるVC投資のESG重視傾向への対応策としての「投資先へのESGバリューアップ支援」、3つ目は、国内外のClimateTech/ Impact VCやスタートアップとの「ネットワーキング」です。
「調査・研究」では、ESGの業界トレンドを把握するために、ESGスタートアップ調査や業界カオスマップを作成したり、国内海外のESGスタートアップの技術や取り組む分野、提供するサービスについて領域やテーマ毎に概要を紹介したり、日々記事を更新しています。
環境負荷の低減とエネルギーの運用を効率化する「xEMS(エネルギーマネジメントシステム)」スタートアップ紹介
国内海外のESGスタートアップの技術や取り組む分野、提供するサービスについて、領域やテーマ毎に概要を紹介していきます。初回となる今回のテーマは「xEMS(エネルギーマネジメントシステム)」。エネルギー需給状況の「見える化」と、環境変化(気温、日照、季節等)やエネルギーの需給状況に対応して設備・機器のエネルギーを制御するサービスを展開するスタートアップが主流となっています。今後もESGスタートアップと呼ばれる企業やサービスを紹介していきます。
環境負荷を軽減するフードテック「デリバリープラットフォーム」スタートアップ紹介
環境負荷を軽減するフードデリバリーサービス。食システムの環境負荷の多くを占めているのが家畜の飼育や輸送と言われており、環境に負荷の少ない農家や酪農家の食材を、環境に配慮してデリバリーするスタートアップが注目を集めています。中でも海外のtoC向けのサステナブルな食を推進するデリバリーサービスについて着目します。
大量生産・大量消費の改善と環境負荷の低減に取り組むスタートアップ紹介
今回のテーマは「サーキュラー×リサイクル」です。資源の有効活用や環境負荷の低減に必要不可欠なサーキュラー・エコノミーの実現には、技術・ビジネスモデルのイノベーションをリードする企業と、事業の推進力となる資金を供給・循環する投資家・金融機関の役割が重要です。リサイクルに関する技術・ビジネスモデルの代表的なスタートアップをご紹介します。
またこれらの調査情報やトレンドをわかりやすく共有するためのイベントやオウンドメディアでの発信も積極的に行っています。
【イベントレポート】Onlab ESG Meetup Vol.1 |企業や個人の意識を変える秘訣は、環境貢献の「見える化」
Onlab ESG Meetupは、持続可能なスタートアップエコシステム構築を目指し、あらゆる分野の社会課題に取り組むスタートアップ、投資家、大企業、支援者などのステークホルダーをゲストに迎え、サステナビリティな取り組みについて考えるMeetupです。今回は2021年4月28日に開催されたイベントの様子をお届けします。
【イベントレポート】Onlab ESG Meetup Vol.2 |ESG投資 北欧最先端の事例に学ぶ、スタートアップインパクト投資
Onlab ESG Meetupとは、持続可能なスタートアップエコシステム構築を目指し、あらゆる分野の社会課題に取り組むスタートアップ、投資家、大企業、支援者などのステークホルダーをゲストに迎え、サステナビリティな取り組みについて考えるMeetupです。
直近では、スタートアップが知っておくべきESG用語集やMeet with ESG Startupsと題した、我々の投資先・支援先の企業のビジョンや具体的な取り組みを紹介するインタビューも実施しています。
スタートアップが知っておくべきESG用語集
Onlabではスタートアップが事業や資金調達、経営において押さえておくべきESGにまつわる様々な用語やキーワードを分かりやすく解説していきます。気候変動課題を解決するビジネスの専門用語から、会社のガバナンス経営に関する用語まで、ESGの最新動向やキーワードを把握し、サステナブルな企業経営を目指しましょう。
コオロギを通じて人も地球も健康にしたい。人類にサステナブルな新しい食の選択肢を増やすODD FUTURE |Meet with ESG Startups vol.2
株式会社ODD FUTURE 代表取締役CEOの長田 竜介さんは、サステナブルな食の未来を創り出す選択肢として、コオロギを用いた日本発の代替タンパク質商品「INNOCECT(イノセクト)」を提供するODD FUTUREを立ち上げます。人類にサステナブルな新しい食の選択肢を増やすというミッションを掲げる長田さんに、ODD FUTUREを起業した当時のエピソードや今後の展望についてオンラインで伺いました。
電動マイクロモビリティのシェアリング「LUUP」は街のインフラに。ESGスタートアップに必要な定量的インパクト|Meet with ESG Startups vol.3
株式会社Luup 岡井大輝さんは、電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」を提供する傍ら、マイクロモビリティ推進協議会の会長も務め、電動マイクロモビリティの安全な社会実装に尽力しています。単なる便利な移動手段を超えて、街のインフラと化している「LUUP」。経営者としての考え方や企業の様々な取り組み、ESG・SDGsの観点についてオンラインで伺いました。
どのようにESG経営に取り組むべきか?SmartHRが語る、サステナビリティサイト制作秘話|Meet with ESG Startups vol.5
Onlab10期生 株式会社SmartHR は2022年8月に持続可能な社会の実現に向けた取り組みをまとめた「サステナビリティサイト」を公開しました。作成に至った経緯、社内外の反応、ESGを受け入れるマインドセットなどについて、サステナビリティサイト制作を担当した横溝さんと齋藤さんにデジタルガレージでESGを担当する堤がお話を伺いました。
また、「投資先へのESGバリューアップ支援」では、アクセラレータープログラムの中でOnlab生スタートアップ企業に向けたESG経営レクチャーを実施しました。
デジタルガレージグループ、投資先へのESG経営を支援し、ESGリテラシー向上に貢献
株式会社デジタルガレージのプレスリリース(2022年10月24日 13時00分)デジタルガレージグループ、投資先へのESG経営を支援し、ESGリテラシー向上に貢献
その他にも投資先支援として、ミッション・ビジョン・バリューの策定支援やマテリアリティ特定、ガバナンス体制の意識向上のための取り組みも進めています。
【不正を未然に防ぐ】スタートアップのお金にまつわる6つの対応策とは
今回は、先日のスタートアップ界隈に衝撃が走ったあるニュースをきっかけに、資金調達をしたばかりで内部統制や社内ルールを構築していないスタートアップが、どのように内部不正に向き合いどう防ぐべきか、その対応方法について紹介します。
「ネットワーキング」では、デジタルガレージが保有する、北米、アジア、欧州をつなぐ「グローバルインキュベーションストリーム」の中から、ESGの新しいエコシステム構築を目指しています。
また、株式会社DGインキュベーションではESG分野のスタートアップに向けたあらたなファンド「Open Network Lab・ESG1号 “Earthshotファンド”」を2021年に設立しました。
デジタルガレージ、ESG分野のスタートアップに向けた「Open Network Lab・ESG1号 “Earthshotファンド”」を設立
株式会社デジタルガレージ(東証一部 4819、本社:東京都渋谷区、代表取締役 兼 社長執行役員グループCEO:林 郁、以下:DG)は、投資ファンド「Open Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合」(通称:Earthshotファンド)を設立します。
このファンドでは、Open Network Labがこれまで行ってきた次世代を担うシード・アーリーステージのスタートアップと、ESG分野のイノベーションのエコシステムを構築し、持続可能な社会にむけた「新しいコンテクスト」の社会実装を推進することをミッションに掲げています。ESGに取り組むスタートアップへの投資や、投資先のスタートアップの組織におけるESG強化を図っています。
これまでの主な投資先はこちらです。Open Network Lab・ESG1号 “Earthshotファンド”では、、Onlabで採択支援しているスタートアップだけでなく、ESGを軸にさまざまな領域に取り組む企業を支援しています。
ジゴワッツ、デジタルガレージグループなどから約1億円の資金調達を実施
株式会社ジゴワッツは、株式会社DGベンチャーズ、Open Network Lab · ESG1号投資事業有限責任組合、および、株式会社イードを引受先とする第三者割当増資を実施し、合計約1億円の資金調達を行いました。
日本初のコオロギプロテイン『INNOCECT(イノセクト)』など昆虫食事業を展開する株式会社ODD FUTURE 、ESG特化型ファンド等から資金調達を実施。
コオロギ食品ブランド『INNOCECT』を展開する、株式会社ODD FUTUREは、更なる事業拡大に向けて、株式会社DGベンチャーズ、Open Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合、株式会社キュービックベンチャーズ、株式会社RiskTakerを引受先とした、第三者割当増資を実施いたしました。
スポーツにおいてAI活用を推進するKnowhere、株式会社斎藤佑樹、Open Network Lab・ESG1号 “Eartshotファンド”、GameWith等から1億円の資金調達を実施
スポーツにおいてAI活用を推進する株式会社Knowhereは、元プロ野球選手である斎藤 佑樹氏が設立した株式会社斎藤佑樹、株式会社デジタルガレージが設立したOpen Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合、ゲームメディア事業を営む株式会社GameWith、East Ventures、Skyland Ventures等から、2022年6月に約1億円の第三者割当増資による資金調達を実施いたしました。
不動産から脱炭素とESG価値創出を実現する「EaSyGo」を運営する株式会社GOYOH、J-KISS型新株予約権の発行により資金調達を実施
不動産テック事業を展開する株式会社GOYOHは、株式会社DGベンチャーズ、株式会社DGインキュベーションが運営するOpen Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合から、資金調達を実施しました。
環境に配慮した生ごみ処理技術を提供するkomham、J-KISS型新株予約権による資金調達を実施
独自開発された微生物群「コムハム」を使用した生ごみ処理技術を提供する株式会社komhamは、Open Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合、立命館ソーシャルインパクトファンド投資事業有限責任組合、株式会社D2 Garageを引受先とするJ-KISS型新株予約権による資金調達を実施したことをお知らせします。
デスク専門ブランドWAAK°、プレシリーズAラウンド資金調達を実施
リモートワークデスクを中心としたオフィス家具D2Cブランド「WAAK°(ワアク)」を展開するワアク株式会社は、株式会社デジタルガレージが設立した投資ファンドであるOpen Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合、朝日メディアラボベンチャーズ2号投資事業有限責任組合、九州オープンイノベーション1号投資事業有限責任組合を引受先としたプレシリーズAラウンドの資金調達を実施しました。
電動トゥクトゥクを活用したモビリティサービスのスタートアップ 株式会社eMoBiが、プレシードラウンドで4000万円の資金調達を実施
電動トゥクトゥクを活用したモビリティサービスのスタートアップである株式会社eMoBiは、株式会社デジタルガレージが設立した「Open Network Lab・ESG 1号投資事業有限責任組合(通称:Earthshotファンド)」および複数の個人投資家を引受先とした第三者割当増資により、プレシードラウンドで4,000万円の資金調達を実施したことをお知らせいたします。
日本における数少ない介護テックの活用によって、超高齢社会を支える介護インフラ実現を目指すイチロウ 〜シリーズAラウンドで2.2億円の資金調達を実施〜
オーダーメイド介護サービス「イチロウ」を運営するイチロウ株式会社は、三井住友海上キャピタル、Open Network Lab・ESG1号投資事業有限責任組合(通称:Earthshotファンド)、みずほキャピタル、ちゅうぎんキャピタルパートナーズ、セゾン・ベンチャーズ、個人投資家1名を引受先とした第三者割当増資により、シリーズAラウンドとして2.2億円の資金調達を実施し、当社の社名(商号)を「株式会社LINK」から「イチロウ株式会社」に変更したことをお知らせします。
そうぞくドットコムを運営するAGE technologies、シリーズBラウンドで総額5.9億円の資金調達を実施
2023.4.12 株式会社AGE technologiesは、シリーズBラウンドで総額5.9億円の資金調達を実施しました。
ESG事業に関する事業相談や出資に関するご相談はこちらからお待ちしています。
https://onlab.jp/esg/
最新イベントのお知らせです!!
5/11(木) 18時より「欧州先進事例から学ぶ:スタートアップ起業家とVCはそれぞれどうESGに取り組むべきか?」 と題して、米国アーリースタートアップに投資するベンチャーキャピタルファンドbyFounders のTommyさんを招いたオンラインイベントを開催します。ヨーロッパでESG・インパクトを意識したファンドを運営しているbyFoundersの取り組みと同社のインパクトレポートを紹介予定です。イベントレポートも公開しますのでお楽しみに!
(編集:Onlab事務局)