2023年07月24日
世界各地でESGに関する取り組みが加速しており、企業の社会的責任が注目される中、スタートアップ起業家とVCにとってもESGへの取り組みが求められています。2023年5月11日にVenture Café TokyoのThursday Gatheringで開催されたセッションでは、海外先進事例を踏まえて、スタートアップ起業家とVCがどのようにESGに取り組むべきかについて、ヨーロッパでESG・インパクトを意識したファンドを運営しているbyFoundersの取り組みと同社のインパクトレポートを紹介し、デジタルガレージとのパネルディスカッションを行いました。
今回はスタートアップ起業家とVCがどのようにESGに取り組むべきかについて、ヨーロッパでESG・インパクトを意識したファンドを運営しているbyFoundersとデジタルガレージとのパネルディスカッションの内容をお届けします。
< プロフィール >
byFounders VC General Partner Tommy Andersen
デンマークのテック・スタートアップのための業界団体の共同設立者であり、デンマーク政府の起業家パネルを率い、14th Climate Partnershipのメンバー。また、byFounders以前には、LibratoneやEmbeditなど3社の共同設立と撤退に成功。いくつかのアクセラレータ、インキュベータ、スタートアップ組織への参加を通じて、デンマークのハイテクとインパクトのエコシステムにおいて積極的な役割を果たしている。byFoundersの共同設立前は、個人として、またエンジェル集団Nordic Makersの一員として、エンジェル投資の広範なポートフォリオを構築。起業とアドバイザリーの豊富な経験により、ビジネスと経営管理に対する理解を深め、現在ではbyFoundersのポートフォリオ企業の長期的な成長と成功を支援している。
株式会社デジタルガレージ Onlab ESG担当 マネージャー 堤 世良
三井物産でアメリカや東南アジアの不動産開発、森林・植林関連事業の事業開発に従事。スペイン / IE Business Schoolでサステナビリティやインパクト投資領域を中心に学び、2021年にデジタルガレージにて、ESG・サステナビリティの観点におけるスタートアップの支援・投資と、ESGに関連する新規事業の創出等を行う。
株式会社デジタルガレージ Onlab ESG担当 石川 莉晏
Parsons Design and Technology学科を卒業後、デジタルガレージにて、xR分野の研究開発に従事。2021年よりオープンネットワークラボにてESG・サステナビリティの観点におけるスタートアップの支援等を行う。
モデレーターを務めるのはOnlab ESGの石川です。今年初めてのImpact Awareness Reportを公開したByFoundersについての紹介、そしてデジタルガレージOnlab ESGの堤とByFoundersの創設者のゼネラルパートナーであるTommy氏によるパネルディスカッションを通じて、スタートアップ起業家・VCはそれぞれどうESGに取り組むべきか?を探ります。
石川(Onlab ESG):このセッションのパネリストの一人目はデジタルガレージのOpen Network LabでスタートアップのESG経営支援を行うESG/サステナビリティを担当している堤です。
堤(Onlab ESG):Onlab ESGではスタートアップの力で社会と環境の両方の問題を解決することに情熱を注いでいます。一つはデジタルガレージが運営するOpen Network Labのコミュニティにいる様々なスタートアップ企業に対し初期段階からESGインパクトマインドを持つようにサポートすることです。そしてもう一つは、より良い明日に貢献するために、ミッションドリブンのスタートアップを支援・投資するESG重視型投資ファンドの運営です。
Onlab ESGはまだ学習段階にあり、グローバルなベンチャーキャピタルから学ぶ機会を嬉しく思います。
石川(Onlab ESG):公開されたインパクトレポートについて詳しくお伺いします。レポートの中で、測定されたものが実行されることの重要性について、そもそもなぜImpact Awareness Reportとして報告することにしたのですか?
Tommy:byFoundersのLPから求められているのは、重要な業績評価指標(KPI)を設定し、私たちが持っている権限に基づいて測定し、説明責任を持つことです。ファンドとしての私たちの重要な問題の一つは、ほとんどのLPがインパクトを意識することで金銭的利益と良好な財務利益を得ることができるという事実がこれまで信じられていなかったことです。私たちにとって重要なのは「インパクト」が財務実績を除外するものではないということを示すことです。事業や活動が社会や環境にもたらした変化はより良い経済的利益を生み出します。そして実際に結果がそれを示しているのです。
堤(Onlab ESG):日本にも同じことが言えます。インパクトやESGが長期的に良い経済的利益を生み出すことは多くのデータや調査分析から明らかであるにも関わらず、なぜか日本の投資家や起業家はその事実を受け入れておらず、懐疑的であり、この認識こそが日本におけるESG投資・インパクト投資の参入障壁になっています。
Tommy:それでは、その認識を変えるためのアイデアをいくつかご紹介します。まず第一に、EUでは既に多くの法律があり、コンプライアンス要件が求められているので、もはや任意でなく義務になっています。
従来のビジネスをしている人が怖がっているのは、それが既存の事業を否定することになるだろうということですが、この考えは是正すべきです。現在、気候変動や環境に優しい持続可能なスタートアップに多額の資金が注がれています。お金の集まりやすさは様々な機会を生み出すでしょう。環境負荷削減においては、スタートアップだけでなく様々なプレイヤーが存在し、例えば風車大国であるデンマークには、世界中で活動する発電会社のVestasなど日本市場においても貢献しています。水処理、電気、グリーンフードの分野など、他にも企業があります。ですから現在、政府や年金基金が注がれているため、従来の業界にとっても非常に多くの機会を生み出します。これは脅威ではなく機会と見なすべきです。
そして、スタートアップ創業者にも同じことが言えます。今ではほとんどの創業者にはミッションやビジョンがあり、彼らは環境、気候、地球のために何か良いことをしたいと思っています。彼らはそれができるし、その結果良いビジネスを生み出すことができます。
堤(Onlab ESG):おっしゃる通りです。日本市場ではこのようなESGやダイバーシティ・インクルージョンの重要性を実際に報告しているベンチャーキャピタルは、ほとんどないという見方が多いです。正直、弊社としても、どんな意味で、どうやっていけばいいのか、考えている最中ですが、報告しないといけないからではなく、自発的に報告し、コミュニティにも影響を与えたいと考えています。
Tommy:そうなんです、報告の為に内容を作り替える必要はありません。byFoundersのレポートには、VCやLPに活用できる財務実績に影響を与え、ポジティブな印象となるものです。実際にこのレポートをオープンソース化して、誰でも参照したりできるようにしますので今やりやすいと思う部分を取り入れてください。
報告は時間のかかるタスクであり、一度に全て行うべきでも、最初から100点を狙うべきでもありません。正直なところ私たちの数字は数年前は良くなくちょっと恥ずかしかったくらいですが、一旦報告し始め説明責任を果たし始めると、実際に行動が変わりました。こうして説明責任を果たすことで実際に行動を変えることができるというのも、私たちがレポートを作ろうと思ったきっかけの一つです。
堤(Onlab ESG):日本で行われている活動や取り組みについても触れたいと思います。私たちのファンドはESG重視型投資ファンドであり、レポーティングとインパクト測定についてもっと学びたいと考えていたので、SIIF(社会変革推進財団)が主導のインパクト志向金融宣言という金融機関のコンソーシアムに参加しており、そこでVCのグループの座長を努めています。このグループでは、インパクト投資を学びたいと考えている日本のVC、いわゆる競合他社が集い、ピア・ラーニング形式で、互いのオペレーション等を学び、情報を共有する良い機会となっています。
Tommy:byFoundersがオープンソースにしているのも同じ理由で、より資金を集め、業界を盛り上げていきたいと考えています。なぜなら、資金が多ければ多いほどより良い投資ができるからです。つまりこれは競争ではなく、実際にはファンド間の協力です。個々の取引で健全な競争を行っていても、スタートアップを支援するという観点において、金融環境を良くするということは業界全体の目標です。
石川(Onlab ESG):レポートの中に、DE&Iについての記載がありますが、詳しく聞かせてください。日本においても導入が難しい部分ですが、北欧での反応はどうでしょうか?また日本のプレイヤーに対するアドバイスはありますか?
Tommy:DE&Iには十分な数の労働力がないという問題があります。日本でも高齢化が進んでいるので同じ問題を抱えていて、今よりもさらにこの状態が加速していくと思います。失業率は約3%だと思いますが、移民にも社会に参加してもらい、労働力の一部になることを奨励できれば、さらに良いことです。もちろん女性もこの分野に参加し、労働力の一部になるよう促していますが、多様性を確保することは一見するよりも非常に大きな意味をもたらしていて、国にとって大きなプラスです。より多くの人が社会の一員となり、最終的に納税することで国力を上げているとも言えます。従って、より多くの女性にビジネスを始めてもらい、経営に参加してもらうことができれば、それがファンドの活動としても大きな影響となるのです。
石川(Onlab ESG):この問題に取り組んでいる中で、日本市場がどのように動いているかなど、何かコメントはありますか?
堤(Onlab ESG):Tommyさんのコメントの通りだと思います。特に投資においては、男性と女性の両方を含むすべての人のためのサービスを展開するスタートアップであれば、創設者は顧客に精通しているはずであり、投資家としてもユーザーの立場で考えてサービスや企業を評価する必要があると思います。そういう意味では、投資意思決定メンバーに男女平等を盛り込むことは本当に理にかなっています。
実は私はTokyo Women in VCというベンチャーキャピタルの男女平等を推進するコミュニティに参加していますが、日本のベンチャーキャピタルの女性比率は改善方向にあるものの、投資判断を行うパートナークラスになると、まだまだ男性優位な社会と言えます。
世界では、サンフランシスコに最もより多くの女性創業者が存在していますが、シンガポール、サンパウロ、パリ、テルアビブなどの一部の国では急成長を見せています。また、女性投資家はコマース分野を専門としているケースが多く、フィンテック、ヘルスケアが最も多く、ハードウェアのようなものやセキュリティー、グロースフェーズの投資にはまだ多くのプレイヤーがいないのが現状です。エコシステムを本当に構築するためには、すべてのセクター、あらゆるステージにおいて、男女平等であるべきと考えています。
Tommy:ご指摘の通り、投資チームの多様性は非常に重要だと思います。多様なチームを持つことで、投資の機会をより広く見ることができるとわかりました。私たちが見ているインパクトのあるスタートアップの多くが強い目的志向を持っており、多くの女性創業者の共感を呼んでいます。非常に強力な女性創業者が出始めてきている印象です。
石川(Onlab ESG):このセッションにはたくさんのスタートアップや起業家が参加されていると思いますので、起業家の視点としてのESGについてもお話を伺いたいです。初期段階のスタートアップはとても忙しく、時間を無駄にしたくありません。その中で、スタートアップにどれだけの対応を期待していますか?また彼らの反応はどうですか?
Tommy:その通りで、スタートアップが報告する指標は、彼らが設定したものであり、私たちだけでなく、他の投資家、従業員、各顧客にも報告している数字になるので、報告すること自体はあまり負担になっていません。その信憑性も含めて、各社の判断に委ねています。そのため、我々投資家が、投資判断の時点で、その企業がインパクトを与える企業であるかどうかの判断が重要になってきます。
またインパクトスタートアップではない通常のスタートアップにおいても、サステナビリティ調査と呼ばれる30分程度の小規模な調査を行い、時間の経過とともにどのように改善していくのかも突き止めようとします。この調査は毎年実施しています。これは主にインパクトレポート用で取締役会でも触れています。
スタートアップ側が私たちのレポートの為に、1時間、数日、数週間かかる作業が発生するようなことはありません。投資先の負担を最小限に抑え、可能な範囲で自動化しようとしています。
堤(Onlab ESG):全く同感です。そして私が強調したいのは、指標設定や進捗において、単一プロセスのようなものはなく、スタートアップそれぞれの状況やステージ、内容によって大きく異なるものだということです。私たちが求めているのは、その中でも創業者の関心がどこにあるのか、それが気候なのか、雇用条件なのか、コミュニティへの関与やセキュリティなのか、を尊重し、報告のために不必要に多くを依頼するつもりはありません。また先程もあった通り、一度に100点を取りに行く必要もないので、優先順位をつけて、できることから少しずつ取り組むのでよいと思っています。
インパクト投資の黎明期である今は行動に移すことがプラスになることが多く、顧客獲得、人材獲得、投資家獲得に繋がるので、競合他社との違いを示すという意味でも今が実際に行動を起こす良い機会だと思っています。
Tommy:スタートアップにとっても素晴らしいビジネスチャンスであり、それが主な原動力になるでしょう。繰り返しになりますが、たくさんのお金がこうした取り組みの方向に流れています。つまり日本でも他の国でも法律はどんどん厳しくなり、投資家からのニーズも非常に多いので、私たちファンドとしてもこうした目的を持つ必要がありますし、次回の資金調達においてもこのような取り組みを打ち出さないといけないと思ってます。
石川(Onlab ESG):それでは最後に、今後の計画についてお話ししましょう。今後、どのようなことを期待していますか?また、業界全般に何を期待していますか?
Tommy:インパクトレポートでは、インパクトのある企業の財務実績が従来の企業よりも実際に業績を上げていることがわかります。したがって、このファンドと将来のファンドのパフォーマンスが実際には好調になると予想しています。そしてこれこそが私たちが今非常に熱心に取り組んでいる理由です。LPもこの結果を期待していると思っています。ですから投資家として、私たちは先んじてこうしたインパクト目標を掲げる必要があると思います。
そして先程も言ったように、まず第一に、より良いリターンを生み出し説明責任を負うこと、そして第二に、将来的に追加の資金を調達する機会を得ていくことが重要だと思います。そうしていく中で、社会全体のニーズがますます増えていくという傾向が見られると思います。もはや少数派の取り組みではなくなり、近い将来、その波が日本にもやってくるでしょう。
また、ご存知のように、日本には非常に良い企業がたくさんあり、キャッシュリッチな企業も多いと思います。こうしたプレイヤーにも投資すべきだと思います。もしまだ知見が十分でないのであれば、まずはいくつかのベンチャーファンドに投資するか、インパクトのあるスタートアップに直接投資して知見を増やし、最終的に自社事業に展開していってほしいです。これはビジネスチャンスです。
堤(Onlab ESG):全く同感です。私は前職が総合商社だったのですが、新規事業開発において投資が最初のきっかけになります。投資は、新しい市場を探したり、その分野で何が起こっているのかを理解したりするには、本当に良い機会です。そして、そこからビジネスチャンスを掴みにいけます。
Tommy:デジタルガレージはグローバルにファンドと直接投資し、さまざまなエコシステムから情報を集めていますよね?そして、その情報は自分のビジネスに欠かせない存在になるので、差別化できる価値につながると確信しています。
堤(Onlab ESG):最後に、政府や規制の観点にも触れたいと思います。SFDR(欧州のサステナブルファイナンス開示規則)はヨーロッパの原動力になっていますし、数年後には日本でも似たような開示条件が出てくるでしょう。また、多様性の観点から、MeTooムーブメントのようにソーシャルメディアによる取り組みが後押しすることもあると思います。今日たまたま日経新聞でも、首相が気候問題や次のG7に向けて私たちがどれほど真剣に取り組んでいるかを示そうとしているという記事を見ましたが、実際にできることはたくさんあるので、政府の規制やこうしたメディアへの発信の後押しを得ながら、取り組みを推し進められると良いなと思います。
Tommy:規制やコンプライアンスは、目標設定の一部として導入されるようなものだと思います。デンマークは、2030年までにCO2排出量を70%削減したいと言っていますが、これは実際にはかなりの量です。加えてEUではCO2税を課すことも始まっています。これにより、CO2を大量に排出する企業は、実際にはより重い課税を受けることになり、CO2排出量がはるかに少ない企業にとっては絶好の機会であるということです。
日本においてはG7加盟国での協議がありますが、例えばデンマーク含めたその他の国であっても責任を負うことは世界全体が目標を達成する上では非常に重要なことです。ポジティブな意味でのピアプレッシャーにもなっています。コペンハーゲンは、今後数年間でCO2削減に合意した都市構想を展開する世界中の50都市に含まれています。コペンハーゲンが最下位にはなりたくないし、他の49都市も皆同じだと思います。
石川(Onlab ESG):それでは、最後にQ&Aに答えていきたいと思います。レポートには、マイノリティー投資を行うbyFoundersにおいて、他投資家が伝統的な投資を行うプレイヤーである可能性も多分にあると思いますが、インパクトに関して、投資先に対しての影響力が減っていくことは考えられますか?こうした投資先をどう誘導していくことで、財務リターンとインパクトリターンの両立を実現できると思いますか?
Tommy:それは良い質問ですね。実際、そうした伝統的な投資家も一定数存在しますが、投資先に特定の投資家を選ばせるわけにはいきませんので、リスクとも言えるとは思います。一方、レイターステージになり、伝統的な投資家が増えることもももちろんあると思いますが、資金はどんどん増えていき、シェアも薄まるので一定の発言力は担保できますし、ほとんどのレイターステージの大規模なファンドも彼らのLPから非財務の対応に対するプレッシャーを受けているので、あまり気にしなくて大丈夫です。あくまで向こう3-5年の短期的な問題でしょう。
石川(Onlab ESG):それについて何か意見はありますか?
堤(Onlab ESG):そうですね。確かに難しい問題でリスクだとは思います。しかし、おっしゃるように、レイターステージになればなるだけ、非財務情報の開示やIPO要件への対応について考え始めたり、さらに幅広い投資家を検討するようになります。その頃にはきっと彼ら自身もよりサステナビリティポリシーなどにも非常に興味を持っています。ですから、早くから取り組みを始めて行くことが近道になると思いますし、最初の段階から私たちのような投資家がそうした視点を持って伴走することで最終的にスタートアップに対して大きな価値になることでしょう。
Tommy:私たちが見ているのは、純粋にインパクトのあるスタートアップで、こうしたマインドセットを共有できないような投資家を決して選択しません。今は十分な資金があるので、スタートアップもきちんと投資家を選択することができます。それも重要なことだと思います。
石川(Onlab ESG):たくさんの意見や、皆さんがやってきたこと、やろうとしていることを共有いただきありがとうございました。
Tommy:本日は良い議論を本当にありがとうございました。まだまだたくさん質問や疑問点があると思います。この活動はみんなで共同して行うべきで、競争ではありません。私たちの活動はオープンソースにするつもりですので、ぜひ参考にしてみてください。また、日本のLPやVCともっと関係を築いていきたいと思っているので、引き続き宜しくお願いします。
石川(Onlab ESG):Tommyは今年(2023年)の10月頃に来日予定です。ぜひ来日時やその前後でもbyFoundersについてもっと知りたい・話したいとい言う方がいらっしゃれば、OnlabESGまでお声がけください。それでは改めて、本日はありがとうございました。
(執筆・編集:Onlab事務局)