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Open Network Lab HOKKAIDO 2nd Batch Demo Day Report

Open Network Lab HOKKAIDO 2nd Batch Demo Day Report

Onlab HOKKAIDO D2Garageの記事より転載 ※

(株)D2 Garageが取り組んでいるシードアクセラレータープログラムOpen Network Lab HOKKAIDO(Onlab HOKKAIDO)では、「北海道から世界で活躍するスタートアップの発掘育成」をミッションに2018年6月からプログラムをスタートしました。

Onlab HOKKAIDOでは、2nd batchプログラムを2019年6月から実施し、約3ヶ月の成果発表であるDemoDayを9月19日に札幌・道新ホールで開催しました。

2nd batchの採択企業5社は、まさに北海道らしいスタートアップ企業。約3ヶ月に渡るシードアクセラレータープログラムOnlab HOKKADIOの成果をご紹介します。

登壇5社サービス紹介

■株式会社Fant − Fant

Fant 髙野氏
Fant 髙野氏

Fant CEO髙野沙月さんは、たまたま食べたジビエ料理に感動し、狩猟免許をとったという経歴の持ち主。地元北海道にUターンをし、狩猟を楽しんでいましたが、狩猟という世界を変えたい、狩猟をもっと身近なものにしたいという熱い想いから2019年に会社を設立しました。

『Fant』は、地域を越えてハンターがつながるプラットフォーム。罠の仕掛け方、皮のなめし方、動物の解体方法など、狩猟の技術について、教えてほしい人と教えてくれる人をつなぐことで、20〜30代の若手ハンターがアクティブに狩猟ができる環境を作ります。まずはハンター同士のマッチングから始め、自治体の抱える鳥獣被害対策、さらにはジビエ販売などにも拡大していく予定です。Fantを通して、狩猟をもっと楽しく、もっと身近なものになることを目指します。

■株式会社スポルターレ − スポルnote

スポルターレ 大坪氏
スポルターレ 大坪氏

スポルターレ『スポルnote』は、アスリートの健康を支えるメディカルコーチアプリです。ユーザー(アスリート)は練習やコンディションの記録を簡単につけられ、医療機関からの入力により問診票・診断・治療等のメディカル情報を記録することができます。それにより、記録を監督や家族ともわかりやすく共有でき、医師やカウンセラーからの専門的なサポートを受けることが可能となります。

このサービスを作ったきっかけは、CEO大坪英則さん自身、現役のスポーツドクターであり、適切な治療をしても、関係者間の情報共有不足から問題が生じることに課題を感じていました。中学サッカー部の子が足に違和感を感じ受診をしても、診断結果が親や監督にうまく伝わらず、無理に練習をさせ悪化してしまう例もあったといいます。この状況を改善したいという強い想いから、現在は、自治体や企業を巻き込んだ実証実験も考えているとのことです。

■株式会社TREASURE IN STOMACH − issue

TREASURE IN STOMACH 柴田氏
TREASURE IN STOMACH 柴田氏

issue』は、アレルギー、ビーガン、ムスリムなど「食べられないものがある」を解決するお菓子のセミオーダーサブスクリプションサービスです。乳・卵・小麦・白砂糖不使用であることをベースに、カフェインレス、アルコールレス、蜂蜜フリー、低糖質といった4つのカテゴリーに分けたお菓子が、毎月手に届きます。

CEO柴田愛里沙さん自身、幼い頃からアレルギーに悩まされ、現在も食べられるものに制限があります。制限があることが周りに言いにくい、周りも理解してくれないといった生活しにくい環境を変えたいという想いから、札幌に自身のお菓子を販売する店舗も開いています。実店舗で培った経験から、もっと多くの人に食の多様性を提供したいと考え、Onlab HOKKAIDOに参加されました。これからも「宗教や考え方、健康状態に関わらず、誰もが暮らしやすい社会を作る」をビジョンに事業を展開していきます。

■株式会社KitaLabs − 2gaijin.com

KitaLabs ガビル氏
KitaLabs ガビル氏

取締役のGabil Aliyevさんは、アゼルバイジャン出身の北海道大学の留学生であり、他のメンバーもインドネシアやアメリカ出身など様々なバックグラウンドを持った個性豊かなメンバーが揃っているのがKitaLabsの強みです。

現在日本には、メルカリやヤフオクなど様々な中古品売買プラットフォームはありますが、Gabilさん自身購入に到るまでかなり苦労したと言います。また、留学生はFacebookやWeChat、LINEグループなどで中古品の売買を行っていますが、コミュニティ自体が狭くモノを売買しにくい、例えモノが売れても日本の配送業者を使って配送することが難しいなど、留学生ならではの課題を感じていました。

そこでKitaLabsでは、それらの課題を解決するべく、留学生のための中古品売買プラットフォーム『2gaijin.com』を開発しました。2gaijin.comでは、中古品売買を通じて留学生の抱える課題を解決し、留学生が住みやすい世の中にしていきます。

■株式会社VETELL − vetell

VETELL 池田氏
VETELL 池田氏

vetell』は農家や獣医師間で牛の情報を共有できる電子カルテシステムです。CEO池田哲平さんは現役の獣医師で、多数の農家のコンサルティングを行ってきました。農家では、牛の個体情報を日々記録していても、その記録は手書きで何枚もあるだけでなく、牛舎内にも画びょうで張られたメモがあるなど、情報が散乱している状況を目の当たりにしてきました。獣医師が病気の治療や予防を効率的に行うには、農家との情報共有が欠かせませんが、獣医師がそれらの情報を診察に活かそうとしても、効果的に診療に活かすことは困難だったと言います。

そこで、VETELL社では、獣医師、農家など関係者で牛の情報を共有し活用するという点を最大の強みとし、vetellを開発しました。vetellでは、牛の情報を集約・共有ができ、病気の予防や効果的な治療へ活かすことで、個体の生産性をアップさせ、牧場全体の収益向上を可能にしていきます。

結果発表

5社によるピッチが終了し、千葉浩太郎さん(慶應義塾大学SFC特別招聘教授、Drone Fund 創業者/代表パートナー)をはじめ6名の審査員により、最優秀賞と特別賞、そして来場者からの投票によりオーディエンス賞が発表されました!

総評を述べられる千葉さん
総評を述べられる千葉さん

■Audience Award

会場にいる観客が一番良かったと思うチームに投票されるAudience Award。地域を越えてハンターがつながるプラットフォーム、Fantが受賞しました!

Fant阿部氏(中央左)、髙野氏(中央右)と審査員
Fant阿部氏(中央左)、髙野氏(中央右)と審査員

■Special Award

「食べられないものがある」を解決するお菓子のセミオーダーサブスクリプションサービスissueが受賞!今回は審査に時間を要し、僅差だったissueが急遽Special Awardに選ばれました。

TREASURE IN STOMACH柴田氏と審査員
TREASURE IN STOMACH柴田氏と審査員

■Best Team Award

Best Team Awardは、農家や獣医師間で牛の情報を共有できる電子カルテシステム、vetellが受賞!なんと、審査員の千葉さんからHondaJetでのスペシャルメンタリングの権利も贈呈されました!(なんと千葉さんは、このDemoDayにHondaJetで駆け付けてくださいました。)
VETELLは10月8日に東京で行われるOpen Network Lab 19th Demo Dayにも登壇予定です。

VETELL 池田氏と審査員

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