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Open Network Lab 体験記

こんにちは、Open Network Lab(以下on_lab)3期生、PIRIKA小嶌@kojimafujio です。

今日はon_labがどんな場所なのか、どんなシステムなのか、入るとどんな体験が得られるのかを卒業生(といいつつまだお世話になっているのですが)の僕の視点からご紹介したいと思います。なお、今回僕がご紹介するのは3期生として僕が経験したことで、4期以降の方が経験されるものとは違ったものになることをご理解下さい。

【選考】
僕たちPIRIKAがon_labの存在を知ったのは、ちょうど2011年の6月で僕とCTO綾木が出会って間もない頃でした。当時は僕たちはいろんなプログラムや助成金のコンペに手当たり次第に申し込んでいて、on_labもその中の1つくらいに思っていました(スミマセン、笑)

on_labの存在を知ったのは書類選考締切の4日前で、大慌てで資料を出したのを覚えています。選考は1次(書類審査)2次(面接)3次(最終面接)の3段階で、約1ヶ月かけて行なわれました。

2次はスカイプOKだったり時間も各チーム30分あったりと割と和やかに進んだのですが、3次はその時点で残った10チームがon_lab部屋のある代官山DGビルの12階に集められて、順番で別室に呼ばれてピッチタイムとなります。(ピッチというのは短いプレゼンのことで3〜5分のものが多いです)。

別室で何が起こっているかはまったく分からず、しかも終わったチームはその場で結果に関わらず帰らされるので、1人また1人と人が減っていく恐怖をかき立てられるシステムとなっています(笑)部屋に入るとJoiさんを初めとするそうそうたるメンバーがいて、その前でのピッチとなります。当時は事業計画の何たるかなんてまるで分かっていなかったのですが、自分なりに開発のストーリーや現状、将来どんな世界観を描いているかをおもしろおかしく、そして気持ちを込めて話しました。

絶対に参考にしていただきたくありませんが、これが当時の資料です。

質問では「この事業を何年やるのか?」みたいなことを聞かれて「
5年で事業として完成させて、次の事業を起こす」と答えたのを覚えています。緊張しすぎてそれ以外の質問は覚えていません…

幸い僕たちPIRIKAはon_lab3期生に選んでいただくことができました。
確か57チーム中の7チームだったと聞い
ています。(
4期は100チーム以上の応募があったと聞いているので5期はもっと激戦かも…)

PIRIKAに関して言えば、書類選考の時点で既にiPhoneアプリが公開されていたのですが、一行のコードも書かれていないアイデアだけの状態で選考に通過しているツワモノもいました。

私見では、この時点でもっとも重視されるのはチームでハスラー、ハッカー、デザイナーがバランス良く揃っているかが焦点になるようです。その際、実際に動くプロトタイプがあれば何よりも実力の証明になります。逆にサービス開発を外注しているようなチームは結構厳しいのでないかなと思います。そもそもそういうチームはon_labで受けられるメリットも少ないですし、開発スピードの面で相当苦しいのではないかと。あと当たり前ですが資本関係は極力まっさらな方がいいです(会社を作るか作らないかくらいの時期で、株は全部創業メンバーで持ってるのがベスト)。

これらは全て選考に関わっていない僕の勘なので、詳しくは前田ヒロさんのブログを読むのをお勧めします。

【キックオフイベント】
7月に入り、on_lab3期生のメンタリング期間が始まります。

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初日にキックオフイベントがあって、on_labの洗礼とも言うべきメンター陣からの20分×7セットくらいの連続メンタリングを受けました。別に事業を否定されることはないのですが、処理しきれない量のアイデアや指摘をもらうことになり、大半のチームの方向性がここで一瞬揺らぎます(笑)実際ここから長い時間をかけてサービスを再設計するチームもあって、当然ながらその分開発は遅れます。でも悩んだ分、劇的に良くなる可能性もあってどちらがいいのかは分かりません。

ちなみにこのキックオフイベントの後は飲み会があって、同期や先輩チームとの交流が行なわれます。ちなみにon_labに入るのに年齢は関係ないので10代から40代までいろんな世代が揃っています。

【on_lab部屋】
on_lab部屋は代官山、恵比寿、中目黒の中間にある代官山DGビルの11階にあります。フリーアドレスなので席は早い者勝ち。専用のカードキーを支給されて、24時間土日関係なく部屋が使えます。有線無線のLANと電源、コピー、印刷、Fax等もフリー(でもスキャンはできません...)。部屋にはプロジェクターやホワイトボード、マーカー、ホッチキスなどの道具も一通り揃っていて仕事に関わることで困る事はほとんどありません。仕事に疲れたらイベントで余ったぬるいビールを飲んで乾杯することも(笑)

デジタルガレージの皆さんと共有で使わせていただけるラウンジもあって、ミーティングや食事、気分転換等はこちらで行なうことが多いです。ちょっと安めの自販機や、食に拘らないワーカーホリック達のためにパンやおにぎりの自販機もあります。

ちなみにですが、on_labの住所では会社登記はできないのでご注意を!

【定例とメンタリング】
定例は多くの場合水曜夜に行われて、チームの進捗を報告し合います。互いのサービスに対して質問したりアドバイスをしたりするのですが、周りがどんどん先に進んでいく中で「特に進捗はありません」というのは恥ずかしいので、サービスを前進させるいい刺激になります(笑)

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この定例には、on_labのメンターが来て下さることが多いのですが、その場合は単なる進捗報告ではなく本気のピッチになるので必然的にそのスキルが磨かれます。メンターによって好みが分かれるので、あるメンターに絶賛されていたサービスが翌週厳しい指摘を受けることも少なくありません。ちなみにメンターは海外の方も多いので、僕のように英語が苦手な人間は背中に嫌な汗をかく事になりま
す...

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【オープンな雰囲気】
また定例に関わらず、前田ヒロさんを初めとする常駐メンターの方々は声をかけると気軽に時間を割いて下さって、的確な指摘や経験の共有をして下さいます。それと共に、自分達と同じかその少し先のステージにいる同期や先輩方に気軽に質問したり意見を共有したりすることができます。


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「資本政策わけわかんないっす」「オススメの解析ツールってありますか?」「このビジネスモデルってどうよ」「エンジニアがまじで見つからない…」

自分でなんとかしろよと言われてしまいそうな内容かもしれませんが、互いの状況やノウハウをオープンに共有したり気軽に質問し合える文化があるので、疑問を疑問のまま溜めてしまったり前に進めなくなってしまうことが圧倒的に減ります。ちなみにon_lab生のみ入れるFacebookグループはそんな有用な情報から、寝顔の隠し撮りまでいろんなトピックで溢れています(笑)

人の流れも多くて、先輩チームとのミーティングに来た投資家をそのまま紹介してもらえることも一度や二度ではありませんでした。また、on_labを案内したり他のチームを紹介することを口実に、目上の方を自分達のオフィスに呼ぶ事ができる隠れたメリットもあります(笑)

【お金に関する事】
よく質問を受けるのでお金の部分についても触れておきたいと思います。
オフィス施設やメンタリングは完全に無料で、僕ら3期はそれ以外に支援金という形で各チーム最大90万円までの資金援助を受けることができました。(4期では金額やシステムが変わったそうなので、5期以降も変わっていくのかと思います)その代わり、on_labに対して5%の株式を50万円で買い取ってもらう契約を結んでいて、将来事業を大きく成長させ上場や売却などのExit(出口)までたどり着けば、それがon_labへのリターンとなります。

条件に関してはいろんな意見があると思うのですが、僕自身はかなり良心的な条件だと思っています。金銭面での支援だけで50万(株式買取)+90万円(支援金)=140万円なので、それが5%の株式と引き換えであることを考えると企業価値を実質2800万として評価して頂いていることになりますし、手厚いオフィス支援やメンタリング等のサポートを考えると相当いい条件なのではないかと思います。

さっきのプレゼン資料を見てそれだけの投資を決めたon_labの皆さんの勇気を想像してみてください(笑)

【DemoDay】
そんなこんなでメンタリング期間の3ヶ月はあっという間に過ぎて、僕らは卒業式にあたるDemoDayを迎えます。DemoDayという名前の通りこの日は3ヶ月の集大成である製品のデモを見せる日で、100名近い投資家やメディア関係者・事業会社の方々が視線を送る中で5分のピッチと5分の質疑応答をこなします。学校のテストと同じでこのための準備はとても憂鬱なのですが、このゴールが決まっているおかげで遅れがちな開発にハッパがかかります(といいつつ、PIRIKAの正式公開はこの日に間に合いませんでしたが、笑)。

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幸運にして、僕たちはこの場で最優秀賞を頂く事ができました。まさに一番最初の選考時に評価していただいたチームの皆のお陰であり、ずっとon_labの内外からご支援いただいた皆さんのお陰でした。今振り返ってみても、自分達のサービスが他チームに勝っていたとはまったく思えなくて、発表順のくじ運含めて本当に運が良かったのだと思います。

ちなみにこちらはDemoDayで僕らが実際に使った資料です。口頭での説明ありきのスライドなので訳が分からないかもしれませんが、進歩は感じていただけるかなと(笑)

こうして3期のメンタリング期間は終わり、いつの間にか4期の選考がはじまり、そして新たなメンタリング期間が始まります。

契約上オフィスは1年間使えることになっているので、少なくとも今年の6月までは僕たちもon_labを使わせて頂けることになっています。DemoDayを終えてみて思うのは、実はメンタリング期間とは名ばかりで、その後もそれまで以上にいろんな形でアドバイスやご支援を頂いています。(4期に混じって定例の内容も聞かせていただいています、笑)

【最後に…】
on_labに入る前、PIRIKAの投稿数(サービスを通じて拾われるゴミの数)は平均して1日たったの6件くらいしかありませんでした。いつも拾われたゴミの総数と国数しか見せない事で必死に誤摩化してはいましたが、webサービスとしては悲惨と言う他無い状況でした。

今、この文章を書いている3月時点で、いよいよ1日の投稿数が100の大台を突破するかしないかまで来ています。もちろん、まだまだ厳しい数字だということは分かっています。「ユーザーにゴミを拾ってもらう」というアイデアの実現がいかに難しいものだったかを僕たちは毎日のように突きつけられているし、これをクリアした先もビジネスモデルを含め課題は山積みです。

でも前に進んでいるのもまた事実だと思います。優秀なエンジニアやデザイナーが平均して1日1回以上のアップデートや改善を繰り返してくれるおかげで、いろんな数値が少しずつ上向いてきています。

7月にon_labに入って以来本当に多くのことを学ばせていただきました。いろんな人と引き合わせていただいて、いろんな経験をさせていただきました。関西から夜行バスで通っていたのが、CTO綾木と共に東京で家も無いまま引っ越してくることになり、ついには家を借りるようになりました。布団はなくてまだ寝袋ですが、最近は湯たんぽが導入されてかなりセレブな感じになっています(笑)

人が聞いたら耳を疑うかもしれませんが、僕にとってはこの毎日がたまらなく楽しくてその中心にon_labがあります。

ちょうど5期の募集が始まったようですが、もし今まさにスタートアップに挑戦しようとしている方がいるとすれば僕は心からon_labの門を叩く事をお勧めします。そして、これからon_labに入ってくる皆さんと共に、素晴らしいサービスを世に送り出していければと思っています。

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長くなってしまいましたが最後までお付き合い頂きありがとうございました。
拙い文章ですが、もしこの文章がon_labに関わるどなたかにとってのご一助になれば幸いです。

PIRIKA, Inc. CEO 小嶌 不二夫 @kojimafujio

 

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